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出血性ショック とは?出血性胃腸炎が原因の血便の時は注意!

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出血性ショックへの対応、治療法

 
出血性ショックの状態になったら、飼い主さんにできることはかなり限られています。外傷性で体の外に出血しているなら、少しでも出血量を減らすために患部をおさえるという方法も考えられますが、ショックに至るほどの出血では手でおさえて止血できる程度を超えてしまっている可能性があります。
 
自分で完全に止血しようとは思わず、少しでも出血量をおさえられればという気持ちで出血部位をおさえながら、病院へ急いでください。腹腔内出血や消化管内出血の場合にはどうすることもできませんので、とにかく早急に病院へ行くことが大切です。
 
出血性ショックの状態になると、脳に血液が行き渡らず意識が低下し、体への指令が出せないため横たわった状態で動くことができません。または、四肢だけ無意識に動かす場合もあります。
 
その他、眼球、呼吸、歯茎の色、体温、排尿排便の仕方をできるだけ観察してください。ショック状態の時には、眼振(規則的に眼球が上下左右に動く)、瞳孔が散大する、瞳孔が縮瞳する、目の前に何かを見せてもまったく反応しない、呼吸が速いまたは異常に遅い、歯茎の色がいつもより濃いまたは薄い、体温が低下する、無意識に尿や便が漏れてしまうなどいつもと違うことが起きます。
 
意識がない場合には呼吸をさまたげないために、胸を圧迫しないよう注意しましょう。嘔吐が見られる場合には吐物で窒息しないようにケアし、なるべく早く病院へ行きましょう。
治療は輸液、輸血、出血部位の止血等が早急に行われます。その他、状態に応じて対応します。
 
 

まとめ

 
急激に大量に出血すると状態が悪くなりショック状態になる可能性があります。ショック状態が続くと死に至ります。自宅で様子を見ているうちに状態が悪化してしまったということにならないように、できるだけ早く病院に行って診てもらいましょう。
 
犬の出血性腸炎は死に至る出血性ショックを引き起こす可能性があると知っておくだけでも違ってきます。日ごろから犬の状態に気を配ることが一番大切です。
 
 
<執筆者プロフィール>
碧井 香 (あおい こう)
獣医師・獣医学博士。
現在はフリーライターなど多岐に活動。
麻布大学獣医学部卒業 獣医師免許取得、某アニマルクリニックに勤務しながら、同大学院にて獣医学博士号取得、独立行政法人某研究所勤務、アメリカの研究機関勤務を経て今に至る。

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